
マンションで「光回線なのに速度が遅い」と感じているなら、VDSL方式が原因かもしれません。2025年のいま世間では1Gbpsが標準となりましたが、いまだにVDSLの100Mbpsしか使えない集合住宅は多くあります。
VDSLは2026年1月31日でサービス提供終了するマンションもある中、古い建物ではVDSLしか使えないマンションも多いです。
VDSLかどうか見分ける6つの方法
1. 光コンセントの形状で判断する
| 配線方式 | 光コンセント形状 | 特徴 |
|---|---|---|
| VDSL方式 | 電話用モジュラージャック | 電話線と同じ形状のコンセント |
| 光配線方式 | 光専用コンセント | 「光」の文字が刻印されている |
| LAN配線方式 | LANポート | イーサネット接続用の角型コンセント |
VDSL方式の場合、壁にあるのは通常の電話用モジュラージャックです。光回線なのに電話線のような接続口しかない場合、VDSL方式である可能性が高いです。
光コンセントとONU(NTT)の見た目
光コンセントにはケーブルの差込口に「光」と書かれています。
これがあればVDSLではなく光配線のFTTH配線方式で接続されています。

光コンセント 一体型

アパート備え付けのLANジャック
VDSLと同時にLAN配線方式もサービス提供は終了します。

VDSL 電話線モジュラージャック
あなたの部屋にモデムという装置があり、モデムから電話線でモジュラージャックにつながっている場合はVDSLか、もっと古いADSLのどちらかです。

2. 契約書類・工事説明書で確認する
光回線の契約時の書類に「VDSL方式」「電話配線利用」などの記載があるかチェックしましょう。工事説明書にも配線方式が明記されていることが多いです。
3. 通信速度の測定結果で判断する
| 配線方式 | 理論最大速度 | 実測値の目安 |
|---|---|---|
| VDSL方式 | 下り100Mbps | 20~50Mbps |
| 光配線方式 | 下り1Gbps | 200~800Mbps |
| LAN配線方式 | 下り1Gbps | 100~500Mbps |
VDSLは「最大」100Mbpsなので、実際の速度はもっと遅く20~50Mbps程度しか出ていない人もいます。速度測定でこの範囲の数値が出る場合、VDSL方式の可能性が高いです。
4. 接続機器の型番で確認する
NTTから提供される機器を確認してください:
- VDSLモデム:「VH-○○○○」のような型番
- 光回線終端装置(ONU):「GE-○○○○」のような型番
VDSLモデムが設置されている場合、確実にVDSL方式です。
5. 管理会社・大家さんに問い合わせる
最も確実な方法は、マンションの管理会社や大家さんに直接確認することです。「インターネット配線方式」について問い合わせれば、VDSL方式かどうかが分かります。
6.NTTの対応エリア確認でチェック
以下のサイトでNTT回線のどの回線で契約可能建物かどうか?を確認できるのでチェックしてみると良いでしょう。
VDSLしか使えない例

この結果の場合VDSL確定です。
100Mbpsの古い回線のまま今後も生活することになります。
FTTHへ切り替えが必要なマンションの例

フレッツ光クロス(10Gbps)が選択出来ない場合はVDSLマンション確定です。
VDSLはサービス提供終了します
VDSLは2023年10月より新規受付を停止しており、一部のマンションでは2026年1月31日で完全にサービス終了します。(VDSLが完全終了するマンションはFTTH光配線が利用可能だがVDSL施設がまだあるマンション、VDSL施設があるが、VDSL利用者がいないマンションです。)

VDSL方式のデメリット
通信速度の制限
VDSL方式とは電話回線を使用した集合住宅の配線方式です。電話回線を使用するため、以下のような制限があります
- 最大通信速度が100Mbpsに制限される
- 実際の速度は20~50Mbps程度
- 距離による速度低下が発生しやすい
通信の不安定性
VDSL方式はマンション内ではメタル線を電気信号が走ります。ですのでADSLなどと同じで周囲からのノイズの影響を受けて通信が不安定になるという弱点があります。
具体的には
- 電気機器からのノイズ干渉
- 他の住戸からの信号干渉
- 気候条件による影響
VDSLしか使えないマンションでの選択肢
VDSLは多くのマンションでサービス提供が終了します。しかし、VDSLしか使えないマンションは今後もVDSLのまま。
つまり、世間より10倍以上遅い回線のまま取り残されます。
世間では4K8Kの高画質動画を家族4人でサクサク同時視聴できる環境です。重たいファイルの受信も非常に短時間で完了できるのが1ギガ回線です。
旧世代の最大100MbpsのVDSLではテレワークなども苦しいです。
VDSLしか使えないマンションでは
今後も100Mbpsのままガマンするしかありません。
しかし、お住まいのマンションが以下の高速回線に対応している可能性があります。
もし、マンションが対応していれば、FTTH光回線に負けない非常に高速な回線も選べます。
VDSLしか使えないマンションでも使える以下の2つの回線。
1ギガ回線や超高速VDSLを選ぶという選択肢があります。
ハイブリッド方式のJ:COM NET 1G
J:COM NET 1Gは下り最大1Gbps上り最大100Mbpsです。
この方式の特徴は基地局から建物までは光ファイバー、建物内ではケーブルテレビの同軸ケーブルを使って各世帯へ配線するものです。FTTH工事ができないVDSLしか使えないマンションでも下り最大1Gbpsで最も高速な回線です。
1Gコースならではの高速通信が可能です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 通信速度 | 下り最大1Gbps |
| 配線方式 | 建物まで光ファイバー、室内は同軸ケーブル |
| VDSL比較 | 約10倍高速 |
J:COMがの場合、以前は同軸ケーブルで建物手前の装置までつなぐ方式のためFTTN(Fiber To The Node)といわれていましたが、2025年の今は建物の中まで光ファイバーで、そこから各部屋までは同軸ケーブルでつなぐハイブリッド方式となっています。
メリット:
- VDSLの10倍の通信速度
- 工事が比較的簡単
- 多くのマンションで利用可能
注意点:
- 1Gコースに対応しているマンションが少ない
- 提供エリアの確認が必要
J:COM NET 1Gの対応エリア確認方法
対応エリアが狭いのが難点ですが、お住いのマンションが1ギガコース対応していたら速度はVDSL比較で5倍~10倍高速になる。
特別プラン(1Gコース)に対応しているマンションなら月額料金も割引対象になるので、かなりコスパの良い回線です。
こちらから申し込むとさらに6ヶ月間1,000円割引と10,000円キャッシュバック付きです。

1Gコース対応を確認してください
(320Mコースは選ばないようにしてください上りが10Mbpsで非常に遅いのでおすすめできません)
1Gコースに対応しているかどうか?確認してください。
こちら申込みボタンからマンション対応チェックできます
J:COM NET 1Gコース対応マンションチェック→ 公式サイト
マンションが対応してたらかなりラッキーです。
J:COM NET 1Gの口コミ評判とマンション速度など解説

G.fast方式のauひかりマンションタイプG
G.fast方式は、従来のVDSL方式を大幅に改良した技術です。VDSL環境のまま、auによる新型の分配器の設置が行われると下り最大664Mbps,上り最大166Mbpsの高速通信が可能です。
VDSLしか使えないマンションでFTTHの実測値と同等の速度が出る次世代VDSLです。
| 項目 | VDSL方式 | G.fast方式 |
|---|---|---|
| 最大速度 | 100Mbps | 664Mbps |
| 使用回線 | 電話線 | 電話線(改良) |
| 実測値 | 20~50Mbps | 200~400Mbps |
G.fast方式の特徴:
- 既存の電話線を活用
- 大規模工事が不要
- VDSLの約6倍の速度
利用条件:
- auひかりマンションタイプG対応建物
- 同一マンションで8世帯、16世帯など一定数の契約者が必要
- エリア・建物の確認が必要
auひかり マンションタイプG対応チェック
お住まいのマンションがGタイプに対応しているかどうか、auひかり(プロバイダso-net)のページで確認できます。

郵便番号入力から進めるとマンションタイプG対応ならG8、G16など戸数に応じた数字が表示されます。G○○が表示されればお住まいのマンションは下り664MbpsのマンションタイプGで開通可能です。

対応していれば、そのまま限定キャンペーンを利用してキャッシュバック付きで申込みも可能です。
ぜひチェックしてみてください。
auひかりマンションタイプGの口コミ評判とG.fastの速度解説

料金比較と選び方
月額料金比較表
| サービス | 月額料金 | 初期費用 | 通信速度 |
|---|---|---|---|
| J:COM NET 1G | 5,500円程度 | 実質無料 | 最大1Gbps |
| auひかり マンションタイプG | 4,180円程度 | 実質無料 | 最大664Mbps |
| VDSL方式(参考) | 4,400円程度 | 実質無料 | 最大100Mbps |
選び方のポイント
J:COM NET 1Gがおすすめの場合:
- 最高速度を求める方
- テレビサービスも同時に利用したい方
- 工事の手軽さを重視する方
auひかりマンションタイプGがおすすめの場合:
- コストパフォーマンスを重視する方
- 安定した通信品質を求める方
申し込み前の確認事項
1. 提供エリアの確認
両サービスとも提供エリアが限定されています:
- J:COM NET 1G:J:COM公式サイトでエリア確認
- auひかりマンションタイプG:au公式サイトでエリア確認
2. 建物対応状況の確認
マンションによっては工事が必要な場合があります:
- 管理会社への工事許可申請
- 他の住人への影響確認
- 工事スケジュールの調整
3. 現在の契約の解約条件
VDSL方式から乗り換える場合:
- 解約違約金の確認
- 工事費残債の確認
- 最適な乗り換えタイミングの検討
まとめ
VDSLしか使えないマンションでも、適切な代替サービスを選ぶことで通信速度を大幅に改善できます。
ハイブリッド方式のJ:COM NET 1Gなら最大1Gbpsの高速通信が可能です。
G.fast方式のauひかりマンションタイプGなら最大664Mbpsの安定した通信を実現できます。
まずは自分のマンションがVDSL方式かどうかを正確に判断し、提供エリアや建物対応状況を確認してから、最適なサービスを選択しましょう。通信速度の改善により、リモートワークや動画視聴、オンラインゲームなど、快適なインターネット生活が実現できます。

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