
2023年11月、NTT東日本・西日本から、VDSL方式のサービスが終了すると発表されました。
フレッツ光、ドコモ光、ソフトバンク光などがVDSL終了
2026年1月31日をもって、一部のマンションでVDSLサービスが完全に終了します。
「えっ、じゃあうちも使えなくなるの!?」
と心配された方、どうかご安心ください。
今回のサービス終了は、すべてのVDSL利用者が対象ではありません。
VDSLサービス終了の「対象者」と「対象外」
今回のVDSLサービス終了は、お住まいのマンションの設備状況によって、「対象者」と「対象外」に分かれます。
まずはご自身がどちらに当てはまるかを確認しましょう。
VDSLサービス終了の対象となる方
あなたのマンションで「光配線方式(FTTH)」がすでに使えるにマンションなのに、あなたが「VDSL方式」を契約し続けている場合
分かりやすく言うと、「本当はもっと速い光回線が使えるのに、料金プランなどを変更せず、あえて速度の遅いVDSLを使い続けている方」が今回の対象者です。
NTTとしては、より高速な光配線方式へ移行を促し、古いVDSL設備を整理したいという狙いがあります。
対象の方が何もしないでいると、2026年2月1日以降、インターネットが利用できなくなります。
VDSL終了の対象ではない方
VDSLしか使えないマンションの場合は2026年2月以降もそのままVDSL回線を使えます。
「VDSL方式」しか選択肢がない(光配線方式が未導入の)場合
お住まいのマンションが構造上の問題などで光ファイバーケーブルを各部屋まで配線出来ないマンション。
VDSL方式でしかインターネットを提供できていないマンションは大丈夫です。
この場合、今回のVDSLサービス終了の対象外です。
2026年2月1日以降も、引き続きVDSLサービスをご利用いただけますのでご安心ください。
ただし、今後も100Mbpsの遅い回線のままとなります。
「自分がどっちか分からない…」確認方法
ご自身が契約している光回線事業者(ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光など)のカスタマーセンターに問い合わせれば、「自分の住んでいるマンションが光配線方式に対応しているか」「自分の現在の契約プランは何か」教えてくれます。
自分で見つけるには
VDSLが終了する建物名を探す
NTTがVDSL終了する建物を一覧で掲示しています。
以下のページでお住まいの建物が該当するかどうか確認できます.
あるいは、
以下のNTT対応エリア確認サイトでNTT回線のどの回線で契約可能建物かどうか?を確認できるのでチェックしてみると良いでしょう。
郵便番号入力で利用可能な回線が判定されます。
東日本の方
西日本の方
VDSLしか使えない例

この結果の場合、100Mbpsの古い回線のまま今後も生活することになります。
FTTHへ切り替えが必要なマンションの例

高速回線が使える現代の標準的マンションです、この場合、1ギガあるいは10ギガの回線へ切り替えが必要です。
10ギガって必要?
※10ギガ回線を使うには専用のルーター、10ギガに対応したパソコンのLANカード、対応Wi-Fiチップ、その速度の通信処理にマッチするCPU搭載パソコンが必須になるため、2025年時点ではあまりコスパが良いとは言えません。(10ギガ回線をまともに使おうと思えば端末環境を整備するのに数十万円必要になります。)
よほどの事情がない限り1ギガ回線で問題ありません。(ほとんどの家庭で10Gbpsは不要です)
現代の日本の標準は1ギガ回線です。
数年先を見据えても1ギガ回線が標準的で料金も安く安心して使えます。
【対象者向け】VDSLからFTTH光配線方式への切り替えガイド
もしあなたのマンションがVDSLサービス終了の「対象者(10ギガ可能)」であった場合、2026年1月31日までにプランの切り替え手続きが必須です。
なぜ切り替える必要がある?
放置すると、2026年2月1日にご自宅のインターネットが完全に使えなくなってしまいます。
STEP1:契約中の通信事業者に連絡する
まずは、現在契約している光コラボレーション事業者(ドコモ光、ソフトバンク光など)や、フレッツ光に連絡をしてください。そして、「VDSLから光配線方式へプランを切り替えたい」と伝えましょう。
STEP2:工事日の調整と実施
プラン切り替えには、作業員が訪問して宅内の機器を交換するなどの光コンセント設置の工事が必要になる場合があります。サービス終了間際の2025年末は、申し込みが殺到して工事の予約が大変混み合うことが予想されます。
できる限り早く、余裕をもって2025年中に手続きを始めることを強く推奨します。
切り替えにかかる費用は?
今回のサービス移行に伴う基本的な工事費などは、原則として利用者負担が発生しない方向で調整されています。ただし、詳細はお客様のご契約状況によりますので、必ずお申し込みの際に事業者へご確認ください。
この機会に他の光コラボなどへ乗り換える場合
解約月のサイクルが合わず、解約における違約金が発生する場合もあります。
その際は乗り換え申し込みで解約金をカバーするキャンペーンを利用するのもひとつの手段です。
この機会に光コラボで乗り換えする
同じ光ファイバーを使うことができるマンションなら、他社へ乗り換えることも簡単です。
他社へ乗り換えることで大きなキャッシュバックがあるため、非常にお得になる場合もあります。
以下にキャッシュバックキャンペーンがある光回線事業者をまとめます。
乗り換え参考!光回線の工事までの期間とキャッシュバック
工事期間の目安
| 事業者名 | 最短開通期間 | 平均開待ち通期間 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| J:COM NET | 3日~ | 1週間 | 最速開通スピード。キャッシュバック10,000円 |
| ソフトバンク光 | 6営業日~ | 2~3週間 | 現金キャッシュバック35,000円 |
| NURO光 | 2週間~ | 1~2ヶ月 | 現金キャッシュバック最大85,000円 |
| auひかり | 2週間~ | 2~4週間 | キャッシュバック最大114,000円 |
| ドコモ光 | 2週間~ | 2~3週間 | キャッシュバック最大116,000円 |
| フレッツ光 | 2週間~ | 2~3週間 | 最大80,000円、パソコン無料キャンペーンもある |
工事費用無料、古い回線の解約費用分をキャッシュバックしてくれるなど、キャンペーンのカバー範囲が広いので、解約時期が合わない方は乗り換えるとかなりお得です。
VDSL終了の対象外 VDSLしか使えないマンション
「うちは対象外だった、よかった…」と安心された方も多いと思います。
しかし、VDSLの通信速度(最大100Mbps)が遅いことに変わりはありません。
テレワークが当たり前の世の中で、効率悪い回線でリモートワークする環境です。
4K8Kの映像がユーチューブで普通に見れる時代なのにいまだに4Kすらまともに見れない。
それがVDSLです。
下り最大100MbpsのVDSLは、もう昔のインターネット回線です。
日本中で1Gbpsが標準なのに、
いまVDSLしか使えないマンションは今後もずっとVDSLしか使えません。
つまり、世間より10倍遅い回線のまま取り残される状態が続きます。
今後、より快適なインターネット環境を手に入れるには?
管理会社や大家さんに「光配線方式」導入を働きかける
最も根本的な解決策は、マンション全体に光配線方式の設備を導入してもらうことです。他の住民の方と協力して管理組合に要望を出すなど、建物の資産価値向上にも繋がる提案として働きかけてみる価値はあります。
FTTHの工事は多額(建物によっては数百万円級)の工事費用が必要な場合があり、現実的には工事を許可するマンションは滅多にありません。
今後マンションの老朽化対策で修繕費を積み立てるのも大変な時代なのに、マンションの管理組合がネット回線の工事をOKする事例が少ないです。築年数の経過したマンションは住人の高齢化と建物の老朽化が最大の問題になってるため光ファイバー導入の工事はあとまわし。
基本的には工事は無理な場合が多いです。
VDSLマンションでも高速1ギガ回線
VDSLマンションでもなんとか100Mbpsより高速な回線と使いたい。
VDSLしか使えない集合住宅の場合は、VDSLしか使えないマンションでも高速になる回線へ乗り換えるのも今後を考えれば良い選択肢となります。
NTTのVDSL以外の回線に乗り換える
「自分のマンションはVDSLしか使えず、サービス終了の対象外で安心したけど、やっぱり速度が遅いのは解決しない…」 「管理会社に聞いても、光配線方式(FTTH)の導入工事は許可できないと言われた…」
こんなふうに諦めかけている方もかなりの世帯でいらっしゃるはずです。
しかし、ご安心ください。
FTTHの工事ができないマンションでも利用可能な1ギガ級の高速回線が存在します。
VDSL以外の高速1ギガ回線とは
NTTのVDSL回線は終了しますが、FTTHの工事ができないマンションでも使える1ギガ回線はあります。
「J:COM NET 1Gコース」と「auひかり マンションタイプG」この2つが
VDSLマンションで選べる最も高速なインターネット回線です。
J:COM NET と auひかり マンションタイプG スペック比較表
これらはNTTのフレッツ網とは異なる独自の設備を使ってサービスを提供するため、VDSLしか使えなかったマンションでも高速通信を実現できる可能性があります。
VDSLしか使えないマンションでも1Gbpsの超高速回線

| 項目 | J:COM NET (1Gコース) | auひかり マンションタイプG (G.fast) |
|---|---|---|
| 回線種別 | HFC光ファイバーハイブリッド方式 | G.fast方式 |
| 利用する回線 | 同軸ケーブルと光ファイバー | 光ファイバーと電話回線新技術 |
| 最大通信速度 | 下り:1Gbps 上り:100Mbps |
下り:664Mbps 上り:166Mbps |
| 月額料金(目安) | 約5,258円 (1Gコースには大きめ月額割引あります) |
約4,455円 (通常のVDSLコースと同料金で低コスト) |
| 工事の要否 | 簡単な宅内工事 | 簡単な宅内工事 |
| 提供エリア | 関西、関東など一部のJ:COM対応エリア | 全国のauひかり対応エリア |
| 特徴 | ・ネット単体の契約なら月額が安い ・ケーブルテレビ回線が導入済みの建物なら導入しやすい |
・VDSLと同じ電話線でVDSLより約6倍高速 ・au/UQモバイルのスマホセット割が適用可能 |
利用可能なマンションは限定的
J:COM NET1Gコースは対応エリアが狭く、対応マンションでしか契約できません。
JCOM NET 1Gコース対応の都道府県は以下になります
北海道|宮城県|茨城県|群馬県|埼玉県|千葉県|東京都|神奈川県|京都府|大阪府|兵庫県|和歌山県|山口県|福岡県|熊本県|大分県

1Gコース対応確認方法
公式サイトで1Gコース対応を確認してください
公式サイトにある申込みボタンからマンション対応チェックできます。
郵便番号入力からお住まいのマンションを選択して進み
この表示が出れば1ギガコース利用可能確定です。

マンションが対応してたらかなりラッキーです。
※1Gコース該当マンションなら期間限定の月額料金、特別割引があります。
J:COM NET 1G 対応マンションチェック →公式サイト
G.fast対応確認方法
auひかりマンションタイプGは対象エリアが全国で広いエリアをカバーしています。
ただし、建物が対応している必要があります。
お住まいの建物の郵便番号からマンションタイプGに対応してるかどうか確認できます。
お住まいのマンションがGタイプに対応しているかどうか、auひかり(プロバイダso-net)のページで確認できます。
郵便番号入力から進めるとマンションタイプG対応ならG8、G16など戸数に応じた数字が表示されます。G○○が表示されればお住まいのマンションは下り664MbpsのマンションタイプGで開通可能です。

対応していれば、そのまま限定キャンペーンを利用してキャッシュバック付きで申込みも可能です。
ぜひチェックしてみてください。
【こんな人におすすめ】J:COM NET
- ケーブルテレビの設備がすでにマンションに導入されている
- テレビや固定電話、電気、ガスなどのサービスもJ:COMでまとめて、通信費全体を安くしたい
- とにかく高速回線がいい(下り1Gbpsの速度)
【こんな人におすすめ】auひかり マンションタイプG
- auまたはUQモバイルのスマートフォンを利用している(セット割でお得になる)
- VDSLからの乗り換えで、できるだけ高速な回線を使いたい
- マンションの設備が電話線しかないが、VDSLより速い回線を探している
このように、NTTの光配線方式が導入できないからといって、高速通信を諦める必要はありません。
ご自身のマンションがこれらのサービスに対応しているか、
一度エリア検索をしてみることをおすすめします。
VDSLしか使えない J:COM 1GもマンションタイプGも無理な場合
VDSLしか使えないマンション集合住宅で、
- J:COMの1Gコースが対象外の建物
- auひかりマンションタイプGが対象外
その場合は、選択肢は今後も100MbpsのVDSLを使い続けるしかありません。
どうしても、100Mbpsより高速化したい場合は平均200Mbps~300Mbpsは出るホームルーターを使うという選択肢もあります
ただしホームルーターは上りが10Mbps~40MbpsとVDSLより遅くなる可能性が高いです。
下り優先なら、ホームルーターのほうが速い場合もあります。
工事不要で、コンセントに挿すだけで使える「ホームルーター(例:ドコモ home 5G、au ホームルーター 5Gなど)」もダウンロードメインの環境なら良い選択肢です。
5G回線を利用するため今後継続的に高速化されていきますが、動画視聴やテレワークなど家族同時にネット回線を使うような環境では現時点ではVDSLのほうがマシと考えるほうが良さそうです。
現時点ではホームルーターは一人暮らし用と考えるのが良いでしょう。
ホームルーター比較
| 機種名 | 通信規格 | 平均速度 | 月額料金 | データ容量 | おすすめポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| Docomo Home 5G | 5G | 150~300Mbps | 4,950円 | 無制限 | 安定性と速度のバランスが最良 |
| SoftBank Air | 4G/5G | 80~200Mbps | 5,368円 | 無制限 | 置き場所を選ばない独自技術 |
| Rakuten Turbo | 5G | 130~260Mbps | 5,170円 | 無制限 | 楽天モバイルのセット割あり |
| WiMAX 5G+ | 5G | 100~440Mbps | 4,268円~ | 実質無制限 | ポータブル利用も可能 |
まとめ:自分の状況を確認し、VDSL終了対象者は今すぐ行動を!
最後に、今回の重要なポイントをまとめます。
- 2026年1月31日、一部マンションでVDSLが終了します。
- 対象は「光配線方式が使えるのにVDSLを契約している人」です。
- 「VDSLしか使えないマンション」の人は今回は対象外なので安心してください。
- 対象者の方は、放置するとネットが使えなくなります。2025年中に、契約事業者へ連絡し、切り替え手続きを行いましょう!
今回の発表は、ご自身のインターネット環境を見直す大きなきっかけです。まずはご自身が対象かどうかを確認し、対象だった方は、ぜひお早めに行動を開始してください。
VDSLしか使えないマンションのインターネット回線高速化には


